こんにちわ。
こっちに来てから手作りおかしばっか作ってられないわと、なんかいいものないかと思ってスーパー散策。日本のポン菓子のようなこっちでは”riskiks”や”rice cakes”と言われるお菓子を買って、こどもにあげていたわたし。
アメリカでもあって、日本のように砂糖コーティングではなく、味なしや軽い塩味が主流で、玄米やシードミックスなど、結構ヘルシーなお菓子として定番だったのです。
そんな時に、北欧ファモア宅へ。その夜、
『Hanaka,あなたにリンク送ったからみといて。このお菓子は子どもにあげてはいけないお菓子だから』
と、、、。なんですと〜!
そのサイトで、こんなことを初めて知ったのです。
- スウェーデン国立食品庁は、6歳未満の幼児にコメ飲料を与えるべきではないと助言している。また、親は子供にコメ原料の粥ばかりを与えるのでなく、製品のタイプを変化させて他の原料の製品も含めるように助言している。
- スウェーデン国立食品庁は、子供に対してコメとコメ製品を週に4回以上食べないように、また成人に対しては毎日食べないように助言している。また、6歳未満の幼児にライスケーキを与えないよう助言している。
- EUの食品中のお無機ヒ素の最大値
精米(パーボイルドライスを除く): 0.20 mg/kg
パーボイルドライス、玄米 : 0.25 mg/kg
ライスワッフル、ライスウエハース、ライスクラッカー、ライスケーキ : 0.30 mg/kg
乳幼児用食品向けの米 : 0.10 mg/kg
さあ、何故か?
食品に含まれるヒ素の含有量が多い米
日本は古来からお米を食べてきて、日本人にとっても身近な食べ物。それにヒ素が入ってたなんて!
って驚いたので、その時、じゃあ日本って規定があったっけ?米菓子食べてましたけど?っと。
実際、このことが大きくなったのは、アメリカにひじきを輸出しようとした時のヒ素の含有量の指摘があったことのよう。
まず、ヒ素ってな〜に?
”主に岩石や土壌中に無機ヒ素として存在していて、自然に水や食品から毎日体内に摂取している元素”
ヒ素と聞くと、中毒のイメージがあるのですが、基本的に食品からとることでの健康の影響はみられていないとのことですが、無機ヒ素が一度に、または短い期間に大量に体の中に入った場合は、発熱、下痢、嘔吐、興奮、脱毛などの症状があらわれると報告されています。また、無機ヒ素が長期間にわたって、継続的かつ大量に体の中に入った場合には、皮膚組織の変化やがんの発生などの悪影響があると報告されています。
色々見て、心配になって、日本の農林水産省のページを見てみてもっと驚き。
ヒ素の中で、注意が必要とされている無機ヒ素のひじきの数字の高いこと。お米どころではないじゃん〜。
2012年度に国産玄米及び精米中の総ヒ素及び無機ヒ素の含有実態を調査より、
農林水産省 食品安全に関するリスクプロファイルシート
玄米の無機ヒ素含有量:平均0.21 mg/kg(最大0.59)
精米の無機ヒ素含有量:平均0.12 mg/kg(最大0.26)
2006-2008年度に、ヒジキ(299点)、のり(100点)、こんぶ(200点)、わかめ(100点)の総ヒ素及び無機ヒ素の含有実態を調査より
ひじき(乾燥)の無機ヒ素含有量:平均67 mg/kg(最大130)
ひじき水戻しの無機ヒ素含有量:平均3.6 mg/kg (最大17)
こんぶ(乾物)の無機ヒ素の含有量:平均0.19 mg/kg(最大0.5)
わかめ(乾物)の無機ヒ素の含有量:平均0.15 mg/kg(最大0.5)
のり(乾物)の無機ヒ素の含有量:平均0.16 mg/kg(最大0.5)
日本では、ヒ素の摂取量の8割が魚介類や海藻類由来のものだそうです。ヨーロッパでは、日本ほど海藻の摂取量は多くないし、するとお米のヒ素量のほうが大きく問題になったのではないかと想像するのです。
農林水産省のページでは、国内では食品中のヒ素による明らかな健康への影響はみられていないとのことです。
現在、食品の安全や衛生に関する科学的根拠として、役割を果たしているコーデックス(国際食品規格)委員会が出している無機ヒ素の規定は玄米は0.35 mg/kg ,精米は0.2 mg/kg。
無機ヒ素摂取を減量するには?
お米のヒ素は地中からくる部分が大きく、国内で、栽培方法よりヒ素を減量する方法を研究中であるようです。
ヒ素は糠の部分に多く含まれるため、精米のほうが含有量は低くなるのですが、玄米は栄養的に優れているため、バランス良く摂取することで健康上問題はないと言われています。
乾燥ヒジキの無機ヒ素は、「水戻し」で5割程度減り、乾燥ヒジキを直接ゆでる「ゆで戻し」でも8割程度減りましたが、無機ヒ素を減らすための有効な方法は、水戻し後にさらにゆでる「ゆでこぼし」で、9割程度まで減るとのこと。
また、乾燥ヒジキの鉄分、カルシウム、食物繊維は、「水戻し」、「ゆで戻し」、「ゆでこぼし」をしても、7割以上残るそうです。
海外に住むと、日本国内では話題にならなかったことに出会うことも多く、今回は新しく勉強になりました。
お米は食べます。お菓子もここで売っているってことは、規定をクリアしているということでしょう。他の選択肢と合わせつつ、ひとつものに集中せず、色々なものを食べさせることを心がけます。
何事もバランスよく食べることが大事ですね。
参照:
農林水産省 食品中のヒ素に関する情報
農林水産省 食品安全に関するリスクプロファイルシート(2018)