こんにちわ。
今日は、”地球にとって優しい食生活”を学んで見ようと思います。
私たちの食生活は50年前とは全然変わってきています。
日本人がこんなに牛乳飲むのも戦後からだし、パンや肉の消費も増えていますよね。
私たちの嗜好と並行して、もちろん農業・酪農と変化してきているということで。
今日のポイントはまずひとつ、”地球に優しい食生活”について考えること。
その後で、”人間の身体にいい食生活”とも比べて考えたいと思います。
参考:Summary report of the EAT-Lancet commission 2019
”地球に優しい食生活”が発表されたレポートとは・・・
2019年、EAT-Lancet commission (イート・ランセット委員会)より、”Planetary Diet”(地球に優しい食生活)がレポートして発表されました。
”EAT”は、世界の様々な研究者や専門家で構成されている非営利団体で、ストックホルムで設立されました。
地球の気候変動・人類生活変化を踏まえ、科学ベースで、世界の食システムを変革していこうというミッションのもと、活動しています。
食料供給と消費は環境変化・気候変動の中心にあるにも関わず、パリ協定やSDGSに含まれていないのです。
Summary report of the EAT-Lancet commission 2019
サステナブル4原則をみたら、ふむふむ、そうね。私たちの消費が大きく関わることはよくわかります。
さて、そんな団体が発表した”Planetary Dietプラネタリー・ダイエット”。
このダイエットは、”痩せるための食生活”ではなく、”食習慣”という意味で捉えたほうがわかりやすいですね。
このダイエットの目的は、こうあげられています。
*2050年までに100億人になるであろう世界人口に対して食物を供給する
(現在、約78億人と言われています)
*地球にかける負担を減らしながら、人々の健康を向上させる
食が過多になっている地域もあれば、いまだに世界に8億2000万人が食料不足と言われています。
レポートでは、プラネタリーダイエットに加え、他のアクション(フードロスに対して)や、
”気候変動”、”農業敷地面積”、”水使用”、”ニトロゲンサイクル”、”リンサイクル”,”生物多様性の損失”
この6つのそれぞれに対するアプローチも含め、全てのアクションをとることが必要だと述べています。
そのなかでも、プラネタリーダイエットは、私たちの暮らしの”食”についての提案です。
プラネタリーダイエットに注目して、どんなものなのか知っていきましょう。
プラネタリーダイエットとは・・
まずは、どんな食習慣にしたほうがいいのか、メイン項目をみてみましょう。
プラネタリーダイエット
- 1日の総カロリーは約2500キロカロリー
- 基本は、大体がプラントベースの材料となる食事、つまり植物から出来るものを食す
- お皿の半分は、野菜と果物
- できるだけ、動物由来の材料を使う量を減らす
*ベジタリアン・ビーガンになれというわけではないが、量を減らす(詳細は下記へ) - 不飽和脂肪より、飽和脂肪をとる
- 精製されたものより、未精製のものを食す
- 糖分の摂取を適度にする
お皿の上の内訳 摂取タンパク質の内訳
さあ、ここまで聞いてどうでしょう。
びっくりするほど、野菜と果物!そして、穀物が少ない。

お皿の半分が野菜と果物なんて。。。わたしのお米の部分。。。
このレポートで述べているのが、世界で食べているものはみな違うということ。
健康な摂取量を100%とした場合、
北米・南米エリアでは、肉類は288%、イモ類は293%、砂糖は153%に比べ、他のものは必要摂取量とれておらず。
アフリカエリアでは、イモ類が729%、肉類100%と適正な摂取なのに対し、他のものは50%にも満たせていない。
それぞれに食文化・食習慣・発展産業(農業中心・酪農中心)などでも摂取が全く違うのです。
それでもなお、世界中がこの食生活に変えることで、生活習慣病(食生活によるものを換算)の発生率を下げることにより、1年で約1,100万人の死亡が防げるだろうということです。
生活習慣病は色々な要因がはいっているので、食生活だけでそんなに!?という印象ではありますが、世界中でいえばそうなのかも。
日本の栄養表と比べてみよう
さて、ここからは、日本人として考えて見ようと思います。
食生活は本当世界で全然違うのは、3カ国しか住んでいない私でもよくわかります。
デンマークと日本は似ているかもしれません。
外国人が少ない分、食生活はこういうものだというものがあります。
アメリカは、移民も多いし、すると食生活全く違いますから、国でくくるのは難しいと思います。
世界の人が”健康になる食事をとる”って、想像しただけで、凄い難しいお題。
日本は、日本人が多いので、遺伝子的にも食習慣的にも比較的似通っているのかなと思います。
もちろん体型差・男性女性差・年齢差色々ありますけど、その詳しい説明はプライマリーにはなかったので、成人というくくりでしょう。
私の遺伝子も日本人、人生のうちまだ大半は日本で暮らしてきたので、日本の栄養と比べて、必要な分は取りながら、自分の出来る範囲で地球にも優しくできるか比べて見ようと思います。
プライマリーダイエットと日本の推奨栄養摂取量の比較をしてみよう
まずは、総カロリーから。
プラネタリーダイエットでは、約2500キロカロリーを想定。
農林水産省の1日に必要なエネルギー量によると、活動量少なめ成人女性で、1400kcal〜2000kcal。
男性は活動量少なめ・成人女性活動量が多めの人が2200kcal±200kcal。
男性の活動量多めの人が2400kcal〜3000kcal。

これを比べると、2500kcalは比較的、日本人には多めみたい。
次は、細かく項目毎にみてみましょう。
まずは、プラネタリーダイエットの表です。
プラネタリーダイエット:1日必要摂取量と総カロリー
主要栄養素1日の摂取量 単位はg(可能な範囲) | 1日の総カロリー量 | |
穀物 (米類、小麦類、コーンなど) | 232 | 811 |
いも類 | 50(0〜100) | 39 |
野菜類 | 300(200〜600) | 78 |
果実類 | 200(100〜300) | 126 |
乳製品類(動物性) | 250(0〜500) | 153 |
たんぱく質 牛・羊・豚 | 14(0〜28) | 30 |
鳥と他のタイプの肉 | 29(0〜58) | 62 |
卵 | 13(0〜25) | 19 |
魚 | 28(0〜100) | 40 |
豆類 | 75(0〜100) | 284 |
ナッツ類 | 50(0〜75) | 291 |
不飽和脂肪酸 | 40(20〜80) | 354 |
飽和脂肪酸 | 11,8(0〜11,8) | 96 |
砂糖類 | 31(0〜31) | 120 |
そして、こっちが農林水産省の1日に必要なエネルギーについての説明を表に書き換えてみたもの
農林水産省:1日必要摂取量
1日の摂取量 | |
穀物 | 200〜280g |
野菜・きのこ・ いも類・海藻類 | 350〜420g |
果実類 | 200g |
乳製品・牛乳 | 200ml |
たんぱく質 肉・魚・卵・大豆 | 18〜30g |
実践食育ナビ
これをみて思うこと。

1日にとる摂取量は結構いっしょじゃーん!
全体的にみたら、日本人には、そんな大きくかけ離れているわけではない!
日本はだから長寿なんだよ。うん。
健康且つ地球に優しい食生活を昔からの日本食生活としてしていた!ってことですよね。
更に、日本食の素晴らしさがアップした。
日本の食の教育って給食という形で毎日見て食べることで、小さい頃から自然に”食のバランス”が身につくことができますよね。
残念ながら、デンマークでは、給食はありません。幼稚園・保育園まで昼食がでるところもありますが、学校はお弁当。
そりゃもちろん、ライ麦ランチ弁当ですよ。
給食素晴らしいな。。って泣いてもしょうがない。お弁当でこどもに伝えていこう。
ここデンマークで、なかなか日本食生活は野菜も種類が違うし、かなり制限があります。
日本食スタイルだけど、こっちでもできる料理を色々試行錯誤していこうと思います。
日本のポイントはここ
- 塩分に対しての意識あり:めざせ10g以下
- ”砂糖”という考えよりも、”糖分”として、炭水化物なども含めて考えている
- 脂質に対しては記載なし。でも、必須脂肪酸についてはあり。
プラネタリーダイエットのポイントはここ
- 塩分に対してはノータッチ←結構大事なきがするけど。。世界的には砂糖のほうが問題ってことかな。
- 使う”砂糖”に特化
- 精製している穀物、加工食品をできるだけ制限する
- 不飽和脂肪酸を飽和脂肪酸よりとること
では、これらを踏まえて、どうやって食生活に取り入れていくか、書いていきましょう!